組織パフォーマンスサーベイ(RAPs)

組織パフォーマンスサーベイ(RAPs)とは

RAPsは「資源(Resources)」「態度(Attitudes)」「行動(Performance)」を測定する「調査(Survey)」を意味します。「個人・仕事」「職場」「組織」における各種資源(R)の充実度が、態度(A)を形成し、行動(P)につながるというRAP(資源-態度-行動)モデルに沿って、組織でとられている行動、行動を促進する態度形成、資源の状態を明確にし、調査結果を根拠としたシナリオに基づく組織変革、組織活性化によるイノベーションの実現を支援します。

開発の背景

日本生産性本部がRAPsを開発した背景には、組織を取り巻く内外の環境変化があります。内部的には雇用形態の多様化など、外部的にはグローバル化の進展などがあげられます(図1参照)。これらの環境変化に伴い、経験したことのない課題が増え、組織のあり方も問われる時代になりました。

図1

組織課題の質の変化への対応

このような状況下、組織はこれまでの経験に基づく「反復対応」だけでなく、新たな方法で「未経験課題」に対応し、新たな価値の創造(イノベーション)をするための変革を迫られています。
そのためには、現在の行動(パフォーマンス)レベルと潜在力を確認したうえで、「変革へのシナリオ」を構築・促進することが重要です。シナリオに基づき、メンバーの潜在力を顕在化させてパフォーマンスレベルを向上させ、また職場の力を結集してチームパフォーマンスを強化することによって、最終的にイノベーションを実現することができます(図2参照)。

図2

組織パフォーマンスサーベイRAPs活用のおすすめ

RAPsは、組織心理学などの最新の知見を盛り込んでおり、現在のパフォーマンスレベルと潜在力を明確にすることができます。予測が立てにくい状況においても、この調査結果を根拠としたシナリオを構築し、組織変革をすることが可能となります。

共同開発者

竹内倫和 学習院大学経済学部 教授

RAPsは、大きく2つの特徴を持っています。1つが、個人の日頃の行動や性格、健康面などの振り返りと職場・組織開発の双方が可能な点、もう1つが職場・組織開発において変化適応や変革にむけた従業員行動も把握することが可能な点です。RAPsの導入により、複数実施してきた従業員調査を一本化できると同時に、企業を取り巻く環境変化が不確実かつ激しい今日における強靭な職場・組織づくりに貢献できればと考えています。

竹内規彦 早稲田大学ビジネススクール 准教授(当時)

RAPsは最新の組織行動学の理論に支えられた信頼性の高いサーベイ・ツールですが、同時に応用性・汎用性の面でも大変優れたツールです。組織診断はもとより、「研修」にも効果的に活用できます。例えば、リーダーシップ開発、チームワーク促進、モチベーション向上などを目的とした研修場面で、受講者に客観的な気づきを促すのに役立ちます。また、研修前後に実施することで研修の効果測定やその後のフォローも可能です。私も管理者研修で実際に使用し、RAPsの汎用性の高さを実感しています。

アドバイザー

古川 久敬 日本経済大学大学院経営学研究科 教授(九州大学名誉教授)(当時)

教育学博士(九州大学)。専門は組織行動学、人的資源管理、組織心理学。九州大学大学院人間環境学研究院教授を経て現職。主な著書に、『構造こわし』(誠信書房1990)、『 基軸づくり』(日本能率協会2003)、『 チームマネジメント』(日本経済新聞社2004)、『<先取り志向>の組織心理学』(有斐閣2012)、『 「壁」と「溝」を超えるコミュニケーション』(ナカニシヤ出版2015)など。

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